『ブンブンガタガタドンドンドン』によせて
新緑の季節に嬉しい絵本が出ます。25年ぶりに田畑精一さんと組んだ『ブンブン ガタガタ ドンドンドン』です。私が元気なうちに、もう1冊コンビで絵本を作りたいねという二人の想いは熱かったのですが、私のほうが書けないまま時は過ぎ、そのうち胸の中で何かがブンブン騒ぎ始めて「ああ、あれがあった」と昔の作品が絵本に生まれ変わったのです。
ベッドに入ってもなかなか眠れないカナちゃんと、わが家めざして急ぐお父さんとの間に交わされる“気”の絵本。田畑さんの描いて下さったカナちゃんの愛おしいこと! お楽しみに!!
著者紹介
<作> 神沢利子
1924年福岡県に生まれる。幼少期を北海道、樺太で過ごす。文化学院文学部卒業後、詩、童謡、絵本、童話、長編と幅広い分野で活躍している。日本児童文学者協会賞、日本童謡賞、路傍の石文学賞、モービル児童文化大賞などを受賞。
作品に「ゆうちゃんのゆうは?」(童心社)「まおちゃんのうまれたひ」「くまのこまこちゃん」「まこちゃんともりのおくりもの」(以上のら書店)「たまごのあかちゃん」「たんたんぼうや」(以上福音館書店)「くまの子ウーフ」(ポプラ社)「ふらいぱんじいさん」(あかね書房)子どものための詩の本に「おやすみなさいまたあした」「おめでとうがいっぱい」(以上のら書店)など多数ある。
<絵> 田畑精一
1931年大阪市に生まれる。京都大学理学部中退。人形劇団の仕事を経て子どもの本の世界に入り、子どもたちの心を捉えたロングセラー絵本を生みだしている。赤い靴文化大賞、五山賞などを受賞。
作品に「おしいれのぼうけん」「ダンプえんちょうやっつけた」「ゆうちゃんのゆうは?」「ひ・み・つ」(以上童心社)「さっちゃんのまほうのて」「ピカピカ」(以上偕成社)「きみちゃんとカッパのはなし」(ポプラ社)「モグラ原っぱのなかまたち」「みるくぱんぼうや」「たこのタコちゃん」(以上あかね書房)「太陽の子」(理論社)など多数ある。